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「真珠が高騰」はウソ?なぜ安い査定額になってしまうのか

  • 執筆者の写真: 東京宝石倶楽部
    東京宝石倶楽部
  • 3月23日
  • 読了時間: 7分

更新日:4月29日

真珠が海からあがってくるイメージ

「真珠が高騰しています!」、そんな話題を耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか。

しかし買取の専門家によると、「それは違います」とのこと。

どういうことでしょうか? 解説していきます。




1. 盛り上がる真珠の高騰

 

昨今、「真珠が高騰している」というのをよく目にします。メディアもこぞって、「真珠が高騰している」というニュースを出しています。

とりわけ、アコヤ真珠の価格上昇が著しいとされ、真珠のネックレスやイヤリングなどの宝飾品が脚光を浴びました。その影響が大きいのでしょう。査定に真珠が出されることが昨年(2024年)、そして2025年の今になっても目立ちます。

高騰している品の査定なので買取店は大歓迎と思いきや、専門家は苦い顔です。

 

「真珠が高騰していた時期って、けっこう前なんですよ」

 

驚きの言葉ですね。

「真珠高騰」のニュース、実はずっと前のトレンドを、今ごろになって報じているだけだということを、宝石買取の専門家は指摘しているのです。

 

なぜ、このような情報のタイムラグが生じてしまっているのでしょうか?

その背景には、いくつかの要因が考えられます。

 

2. 周回遅れの話題

 

真珠

宝石買取の専門家によると、確かに真珠の価格が高騰していた時期はあったとのこと。しかしそれは、2024年後半時点だと既に過去の話となっていました。せいぜい2024年の夏くらいまでがピークで、その後は徐々に価格が落ち着きを見せています。

では、なぜメディアは後になっても真珠の高騰を報じたのでしょうか? 主な理由をあげてみましょう。

 

遅れたトレンドをキャッチ

ほとんどの人がメディア、特にテレビや雑誌メディアに日常的に触れていることでしょう。しかし大半の人は、メディアの実際の仕事を知りません。

メディアは最新の情報を常にキャッチしているように見えますが、案外遅れて入手していることも。ですから業界内で一周まわりきってしまったことをメディアが遅れて入手して、さらにそれを報じるタイミングだと実際からはかなり遅れてしまっている・・・なんてことも、大いにあり得るのです。

 

複雑な情報の伝達経路

さらに真珠に関しては、情報の伝達経路が複雑といった事情もあります。

真珠市場は生産者、卸売業者、小売業者、消費者といったさまざまな関係者が複雑に絡み合っています。そのため、市場の最新動向がメディアに届くまでに時間がかかることがあります。

最近はSNSからトレンドを見つけるといったメディアも多く、そこにあるのは伝達経路の最後にある消費者の声がほとんどですから、周回遅れを追っかけている形になってしまうのです。

 

インターネットのマイナスの影響

より詳しく、インターネットがマイナスに働くことを見ていきましょう。

インターネット上には、過去の真珠高騰に関する情報が多く拡散されています。それを見たメディアが十分に情報を精査せず、後追い報道をしてしまうことがあります。

また一般の人が、過去の情報をあたかも最新情報かのようにSNSなどで拡散し、誤解が広がるケースも考えられます。

ユニークな投稿があり数多くバズってトレンドにでも出れば、“最近の話題”とメディアが受け取ってもおかしくはありません。

もちろん、「プロなのだから、ちゃんと取材しろ」というお𠮟りはあるでしょうが、実際のところ特定業界、それに趣味嗜好品といったものにメディア側も取材のリソースはなかなか避けません。

 

メディアの特性

さらにメディアは、視聴者や読者の関心を引くために、センセーショナルな話題を取り上げることがままあります。真珠の高騰は、まさに人々の関心を引く話題です。

「高騰している、凄い!」から、「こんなに高く買い取ってもらえた」。

テンプレストーリーにも見えますし、本当にこんな値段で買取が成立しているのか疑問もわきますが、多くの人の耳目を集めるのには効果的でしょう。

もっともこうしたニュースが盛り上がるものだから、真珠を実際に査定に出した人の落胆や、「こんな安い値なんておかしい」とう疑問や不満は、MAXになってしまうというのはあるのですが・・・。

 

海外市場の動向

真珠に限らず、宝石の需要が高いのは日本国内ではなく海外です。この市場の動きにも、真


真珠

珠の価値が大きく左右されるのは言うまでもありません。

とりわけ中国市場からの影響は大きく、この動向により真珠の価格が大きく変動することがあります。最近では中国から需要の中心がインドなどの発展著しい東南アジアの国々に移るなど、海外市場の動向も把握しておくのが重要です。

 

もちろん、一般の人がそんな業界情報をチェックしておく必要はありません。メディアだって、そんな専門分野を追っていく必要はありません。

真珠の価値を理解しているのは、宝石やジュエリーの業界に実際にいる人々、買取店もその一つです。

一般の人がメディアの情報を鵜呑みにして「今が売り時だ!」と判断してしまうと、実際には思ったよりも安い査定額になってしまう可能性があります。オークションサイトを使って個人取引にすると、売れないならまだしも、思わぬトラブルが起こってしまうこともあります。

 

3. トレンドをつかんで売るためには?

 

では、真珠を高く売るためにはどうすれば良いのでしょうか?

 

もっとも確実なのは、「専門家に査定を依頼する」ことです。

ただし、査定先は1箇所だけだといけません。

査定先を複数にすること。その理由は、大きく二つあります。



真珠

まずひとつめは、実際よりかなり低めの査定額をつける鑑定士がいることです。買取は商売ですから、たとえば写真だけを見て査定額を出さないといけないような、LINE査定や一括査定ではリスクヘッジのために低めの額をつけてもおかしくはありません。現物を見てから正確に査定というのが徹底されていれば、最終的にお客様は損をしません。

しかし現物を見てから値段を訂正しなかったり、もともと意図的に安く買い取りたいといった鑑定士もいるのです。

 

二つめですが、価値そのものがわからない、そもそも真珠は見ていなくて地金部分でのみ評価をする買取店も多いのです。東京宝石倶楽部でも査定のお客様と話をしていると、

「ぜんぜん、こちらの査定額の方が高くつけてもらっているんですけど」

「別のところだと、これは売れませんよ、なんて言われました」

といった会話になることは、少なくありません。

これらのお店は真珠の価値は0、貴金属(地金)の価値だけで査定しているからです(もっとも真珠は地金部分が少ないため、値段がつかなかったり買取自体が不可ということもあり得ます)。

真珠をはじめ、宝石部分が地金より遥かに大きい査定額になることはよくあります。つまりは主役、メインディッシュといったところを査定してもらえないと、まったく安いお金しかもらえないという、もったいない状況になるのです。

 

これらを回避する対策としては、やはり複数の買取専門店に依頼することです。チェーン店や大規模店はわりと上にあげたようなリスクが多いので、小規模な専門店も含めて査定依頼をするのがベストです。

LINE査定なら写真とちょっとした情報を送るだけなので手間がかかりませんし、一括査定サイトを利用して広くに出す、ということもできます。

東京宝石倶楽部も、比較サイト経由で多くの査定額を出しています。

 

残念ながら真珠は、高騰といったトレンドが過去のものといった理由に加え、おみやげものとして買った真珠をお持ちの方が多く、それを査定に出してがっかりされていることも少なくありません。

やはり一般的なおみやげものの真珠には、価値がつきにくいのです。輸入品や人工真珠も多く出回っています(ですから査定額自体がつかない、といったケースも少なくありません)。

 

ただし中には、思わぬ価値を持つ真珠のネックレスなどもあります。特に近年は自分で買ったものではなく、親族から譲り受けたといったものが多く、真珠にはそれほど興味がないといった方も少なくないため、まず査定額を出してほしいという依頼がきます。

査定の後に売る、売らないは結局はご自身の判断です。まずはお手持ちの品がどれくらいの価値を持っているのか。査定してもらうだけでもいいでしょう。


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この記事の監修者

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この記事は日本一の宝石街に店舗がある専門店、東京宝石倶楽部が監修しています。


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